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BCP対策で地震に備える!感震器導入で二次被害を防止する方法とは?

作成者: Engineer Knowledge|2022年10月05日

BCP対策事例① 感震器を導入して二次被害を防止!

自然災害や火災、感染症等に備えた企業の事業継続活動のことをBusiness Continuity Plan、略してBCP対策と言います。その中で予想される災害で特に大きな災害が「地震」です。地震対策をしなかったために二次災害を引き起こし、工場設備及び従業員、近隣施設に被害が及ぶ可能性があります。災害時の被害を最小限に抑えるためには、設備や配管、ダクトの固定、備蓄品の保管等の対策が必要になってきます。


1.工場における地震対策の重要性

近年さらに注目が高まっているBCP対策。BCP対策が十分でない場合、人的被害や物的被害にとどまらず、自社の売上にも影響を及ぼします。人的被害で言いますと、地震発生時、機械が倒れてきて人が下敷きになったり、倒れた機械が避難経路を塞いでしまって逃げ遅れたりして、ケガや死亡事故に繋がる場合があります。物的被害で言いますと、機械が倒れたことで火災や感電に繋がるケースがあります。そうすると、機械設備や商品の焼失だけでなく、薬品や危険物を扱っている場合、それらの被害が近隣の施設にまで及ぶ可能性があります。また、火災が起こると契約書や請求書等の重要書類も焼失する恐れがあります。重要な書類やデータを失うと事業を停止せざるを得ない状況に陥り、売り上げに大きな影響を及ぼします。これらの災害による二次被害を最小限に抑えるためには、BCP対策の徹底が必要です。

2.地震発生時、二次被害を防止するには


二次被害を防ぐためには、まず火災の発生原因である燃焼に関係する機械を止める必要があります。先に述べました通り、地震発生時、機械が倒れたことによって火災が発生することがあります。地震が発生したにもかかわらず、機械が稼動していたためです。こういった被害を防止するには、地震の揺れをいち早く察知し、設備を止めることができるセンサーを導入する必要があります。

感震器は、地震の揺れを感知して燃焼機器等の電気回路を遮断します。実際に弊社からお客様に導入させていただいた実績もございます。下記がその概要です。

【課題点】
お客様の工場付近で震度3の地震が発生。BCP対策はしていたつもりだったが、停止していない設備を発見。火災の原因になる得る設備だったため、地震の揺れを検知して稼動停止できるようにさせなければいけない。

【解決方法】
危険がある設備の制御盤内に感震器を組み込む工事をご提案。感震器を取り付けたことで、安心して設備が使用できるようになりました。

3.(株)鷺宮製作所 感震器「マグマスタット」

弊社から導入させていただきましたのが、(株)鷺宮製作所様のマグマスタットという製品です。


信頼性の高い鋼球ころがり方式の感震器です。
・磁気、温度など、周囲条件の影響に左右されにくい構造です。
・一定震度以上の地震があった時に、各種燃焼機器等の電気回路を遮断します。
・内蔵されたチャッカボタンで簡単に「作動点検」ができます。
・作動表示ランプ付です。


鋼球ころがり方式のため、安心してご使用いただけます。お役に立つことができれば幸いです。弊社は、感震器単体のご提供だけでなく、取付相談、工事を含めたサービスが可能です。感震器が揺れを検知した時に工場内システムに信号を送り、
館内放送を自動でするよう設定するプログラムの作成をご依頼いただいたこともございます。このようなカスタマイズも可能ですので、お気軽にご相談ください。