上述した通り、フォークリフトでは作業員と車両との激突やはさまれがよくあります。原因としては、運転者が後方確認・指差し呼称(安全確認)を怠っていたり、歩行者が車両の存在に気付かなかったりがあります。また、運転者が後方にいる作業員の存在を認知していたにもかかわらず、相手が避けてくれるだろうという思い込みから事故に繋がることもあります。運転者の不備だけでなく、歩行者が近くで作業しているフォークリフトに対して「後進はしてこないだろう」という思い込みで後ろを通ろうとしたところ、車両が後進してきて激突してしまったという事故もあります。いずれも双方の思い込みによるものと、安全対策の徹底がなされていなかったことが事故を招いています。それでは、どのように事故を未然に防止するのか、いくつか方法があります。
①歩行者と車両の通行エリアを明記する(テープやコーン等)
②曲がり角のような見通しの悪い箇所や、特に注意すべき交差点周りにミラーを設置する
③フォークリフトに警告灯や車両の存在を示すことのできる装置を取り付ける
上記3点の注意点の中で、今回は3番目の「車両の存在を示すことのできる装置」を次の項目でご紹介いたします。
フォークリフトによる事故を未然に防ぐためのツール、パイフォトニクス(株)様のホロライトをご紹介いたします。ホロライトとは、キューブ型の筐体から太陽光線と同程度の疑似平行光を発生できるLED照明です。ホロライトを使用してリフトの前後にアーチ型の光を明示することで、死角からリフトが出てくることを事前に察知することができます。また、床の状態や周囲の明るさに影響されることなく、立ち入り禁止エリアを認識できます。これらにより、歩行者にフォークリフトの接近を知らせることができます。取り付けに関しましては、DC48V(24V、12V、AC100V~240V単相も対応可)で電源を入れるだけなので、簡単に設置できます。
事例1:点矢印型の光で運搬車両の進行方向を明示
下記写真はホロライトシリーズの「ホロライト・ドットアロー」という製品です。点矢印の光でフォークリフトの進行方向を明示し、周囲の作業者に車両の接近を知らせます。車両から数メートル先に光を照射することで、死角にいる作業者もいち早く車両の接近を認識することができ、接触事故を未然に防ぎます。
※事例写真の無断使用/転載を禁じます
事例2:円弧型の光で可動物の危険エリアを明示
下記写真はホロライトシリーズの「ホロライト・アーチ」という製品です。円弧型の光でフォークリフトの周囲の危険エリアを明示し、作業者の安全を確保します。その他の用途として(下記写真の真ん中)、工業用マシンの周囲等の立ち入り禁止エリアを光で明示することで作業者に注意喚起を行い、巻き込み事故や接触事故を未然に防ぎます。
事例3:直線型の光で作業範囲・危険エリアを明示
下記写真はホロライトシリーズの「ホロライト・ライン」という製品です。直線型の光で人と車両の作業エリアを明示して、接触事故を防ぎます。歩車分離の役割を担ってくれる製品で、前項目で挙げた事故対策「歩行者と車両の通行エリアを明記する」に最適です。地面にテープが貼れないような環境でも光のラインで作業者用通路を明示することができます。
お役に立つことができれば幸いです。上記製品のデモ機もご用意がございますので、実物が見たい、試したい等のご要望がございましたら、お気軽にお声がけください。