お客様との商談の中でよくいただく声として、「若手の育成に困っている」「技術伝承ツールで良いものはありませんか」等があります。紙ベースのマニュアルや文章のみのマニュアルでも理解ができ、実際にこれまで問題がなかったということであればそのままでも良いかもしれません。しかし、その「問題がなかった」というのは本当に「問題がなかった」のでしょうか。もっとシンプルに、もっと視覚的に分かりやすければ、さらに技術伝承をスムーズに行うことができるのではないでしょうか。そのためには、自分たちで工夫する、もしくは市場にあるツールを活用する必要があります。今回は、視覚的に分かりやすく、多言語に対応し、かつ簡単に導入ができる技術伝承ツール「タイムプリズム」を紹介しながら、技術伝承について考えていきます。
技術伝承とは、その言葉の通り、長い間蓄積してきた技術・技能を次の世代に伝承していくことを言います。「伝承する」と一口に言っても、そこには課題がいくつもあります。
1つは人材不足が挙げられます。高齢化が進み、技術を次世代に伝承する前に退職していく社員が増加。退職者の数は一定ですが、新しく入社してくる社員の数も一定とは限りません。人材不足は、社員一人ひとりの仕事量の増加を意味します。つまり、せっかく新しく入社してくる社員がいても、教育に割くリソースが足りないという問題が出てきます。結果、新人教育がうまくいかず、社員のモチベーション低下や離職者数の増加に繋がることもあります。
他には、「カンやコツ」の言語化ができない・難しいということも課題に挙げられます。モノづくりの現場に限らず、言語化が難しい仕事は往々にしてあります。例えば、ある製品の修理をするときに、「確認作業として、叩いたときに鈍い音がしたら問題ない」という風に言語化をするとします。「鈍い音」とはどんな音でしょうか。ドンでしょうか。それともボンでしょうか。このように、言葉だけで伝えるには限界があり、それをわかりやすく人に伝えるのは至難の業です。
また、「マニュアルを作成したはいいが、どのように活用したら良いか分からない」という課題があります。マニュアルを渡して「読んでおいてください」と指示するだけだったり、マニュアルを一緒に見ながら解説したり。工数を割かずに相手に理解してもらえれば良いですが、マニュアルそのものの質や、読み手の理解力の問題等、内的・外的要因のどちらにも課題があるため、現実的ではありません。また、工数を割いても、各指導者の言葉のニュアンスが違ったり、マニュアルを使っての説明が億劫で活用してもらえないというような問題もあります。
そこで、動画を活用したマニュアル作成ツールのご提案です。動画を活用したマニュアルであれば、視覚的に分かりやすく、かつ言語化ができない箇所の説明も容易にできます。使用するツールに別言語の仕様があれば、海外拠点での教育や、言語に自信がない外国人労働者の方への教育もスムーズになります。それを実現できるソフトが、下記にて説明する(株)日本生工技研様のタイムプリズムです。
タイムプリズムは、見える化・改善・技能伝承を実現する作業分析ソフトです。ビデオ撮影した映像ファイルをPC上で再生しながら、簡単な操作で作業分析を行うことができ、作業分析支援に貢献します。タイムプリズムで解決できることは主に3つあります。
⑴改善活動時間の短縮
⇒時間測定の手間削減+各種グラフ・チャートの自動作成
⑵正確な見える化、問題点発見
⇒グラフ・チャートのボトルネックを映像で振り返り
⑶動画マニュアルによる技能伝承
⇒クリック操作で作成したデータを動画マニュアルに簡単出力