床に穴をあけない地震対策!
早速ですが、安全対策・BCP対策は充分でしょうか?
自社でどれだけ対策ができているか、分からないという方もいらっしゃるかと思います。弊社のブログ記事ではBCP対策として、感震器導入、産業車両向け注意喚起照明の導入、棚の転倒防止策等、様々な対策について触れてきました。今回は、『安全対策事例 棚の安全対策で地震から従業員の身を守る!』同様、地震対策について考えていきます。先ほどの記事にてご紹介させていただきましたが、アンカーを用いずに設備を固定する方法があります。今回は、アンカーを用いない・床に穴をあけない地震対策について考えていきます。
1.アンカーで設備を固定することのデメリットについて
企業の地震対策として、設備にアンカーを打って床に固定する方法があります。しかし、アンカー施工にはデメリットが多く、危険も多くあります。
[アンカー打ちによるデメリット]
・施工時についた内部の亀裂が緩み、ボルトが浮いてしまうことがある
アンカーは、外側が開くことで固定されるため、アンカー打ちをする際にどうしても周囲に亀裂が入ってしまいます。中程度の地震を繰り返すと内部の亀裂が広がりボルトが浮くため、いざ大地震が起きたときに一気に飛んでしまう危険があります。
・床に穴をあけるため、施工工程や費用が大掛かりになる
・床の厚みや強度に左右される
・穴あけ時に大量の粉塵が発生する
・一度設置し固定してしまうと、撤去が極めて困難になる
アンカーで固定した設備を撤去すると、床に食い込んだボルトが残り、躓く危険があります。躓く危険を無くすには根気強く削るしかありません。一方、凹型ボルトの残りの穴は、穴埋めなどの補修が必要になります。
他にも、下記のように劣化を招く恐れがあります。
耐震アンカーの穴をあけたところから、水分・塩化物・酸性物質等が入り込むことで床の劣化を招く危険性があります。
※古い工場の床は、コンクリートが薄かったり硬度が低いことがあります。こういった床は、耐震アンカーの利きが弱くなると言われています。
2.床に穴をあけない地震対策
床に穴をあけない地震対策として、高減衰ゴムを利用したアジャスターの設置があります。今回ご紹介するのは、(株)安震の安震アジャスターです。床に穴をあけないため、レイアウト変更を頻繁にしたい時に便利です。先ほどご説明しました、アンカー打ちによる地震対策のデメリットを解消することができます。アンカーレスのアジャスターを初めて検討する際、どれくらいの地震にまで耐えることができるのか、というところが気になるかと思います。こちらのアジャスターは震度7(加速度1000gal相当)に対応し、横揺れだけでなく、縦揺れにも対応しています。
3.安震アジャスターの製品構造・仕様について
安震アジャスターは、安震V3(ゴム)、専用治具、安震アイバ(専用接着剤)の3点で構成されたアンカーレスのアジャスターです。
トリプル免震(吸震)効果を持ち、安震ゲルと高減衰ゴムのダブル耐荷重効果を発揮します。
【安震V3】
衝撃吸収の特徴を持ち、潰れ防止の高減衰ゴムでできている高品質ゲルを使用しています。
可塑剤を使用していないため、溶解しにくい性質を持っています(※シロキサンを含まないため、電子部品を扱う工場にもご使用いただけます)。ゲル素材同様のエネルギー吸収効果を発揮し、かつ長期耐久性があります。