ホーム > 秋冬に注意!静電気による製造トラブルとその対策

秋冬に注意!静電気による製造トラブルとその対策

2022年11月14日

静電気対策

秋から冬にかけて頻発する静電気。ドアノブを恐る恐る触ることもしばしば。製造業の分野においては静電気が大きな影響を及ぼすことがあります。パーツフィーダの整列不良や静電気放電による粉塵爆発等が挙げられますが、その他にも製造工程では様々な影響を及ぼすことがあります。今回は、静電気が及ぼす影響から対策までを解説していきます。

目次
1.静電気のメカニズム
2.静電気が引き起こすトラブル
3.静電気対策 
4.(株)ベッセル製品のご紹介

1.静電気のメカニズム


静電気発生の原理 改
人体を含む身の回りのものは、全て電気を持っています。上記の図は、電気の移動を表した図です。① プラスとマイナスの量が等しい2つの物質があります。② 剥離や摩擦等、2つの物質が接触することで、電気が移
動を始めます。③ 2つの物質を離すと、先の電気の移動によりプラスとマイナスに偏りが生まれます。偏りが生まれることで、片方がプラスに、もう片方がマイナスに帯電します。この状態のことを静電気と言います。

製造現場での静電気の発生原因を考えると、摩擦や剥離、流動、噴出、誘導等が挙げられます。

2.静電気が引き起こすトラブル


絶縁体静電気によるトラブルには、パーツフィーダの詰まりや吸着痕の塗装不良、放電による基板破壊等があります。これらは、チョコ停や品質の低下等の問題に繋がります。その他にも、金型からの取出不良、製造工程で埃や髪の毛、ゴミ等がついてしまい、検査工程に引っかかってしまうというトラブルもあります。

3.静電気対策


上記のようなトラブルを防ぐためにも、静電気対策が必要になります。静電気の発生を未然に防ぐには、絶縁体を近づけないことが大切です。導電体であれば、アースと繋がっていればすぐに電気を逃がすことができますが、絶縁体は電気を通しにくいため、溜まった電気を逃がすことができないからです。また、上述しました通り、摩擦や剥離等により静電気が発生するため、それらを最小限に抑える必要があります。静電気は乾燥により起こりやすくなるため、湿度を高くすることも対策として挙げることができます。

人体の静電気対策
導電マットや静電靴、リストストラップ等でアースに逃がす道を作ることも挙げられます。人体の静電気対策として、リストストラップ・静電靴・静電服・導電性床等があります。作業及び保管の静電気対策としては、作業台・椅子・導電性コンテナ等があります。これらは接地が必要になる方法です。ここでご紹介したアースによる除電は、たしかに漏電による感電防止や静電気放電による火災・爆発事故等を防止する役割を果たしてくれます。しかし、決して万能ではありません。アースが有効かどうかは、帯電している物質が導電体の場合だけで、絶縁体には機能しません。そのため、絶縁体に関してはイオナイザーの設置や導体性付与等、別の方法で除電する必要があります。

イオンエアー

イオナイザ―は、イオンエアーで不均等な電位を中和する役割があります。そのため、イオナイザーの導入が、静電気の発生を抑えることができない工程・ワークへの対応として役立ちます。とは言っても、イオナイザーには、ファンタイプ、ガンタイプ、ノズルタイプ、バータイプと種類が多く、どれを使ったら良いか分からないという方もいらっしゃるかと思います。選定に困ったら、ぜひ下記の図を参考にしてみてください。
使い分け例

4.(株)ベッセル 静電気対策製品のご紹介

 
F-120S
安全でかつイオン生成に優れた圧電トランスを採用。さらに方電針を樹脂とステンレス円盤で挟み込んだ独自の容量結合方法により比類ないイオンバランスの良さを実現しました。拡散、直進の切り替えができるバタフライルーバーや外部出力端子等使いやすい機能を盛り込みました。


LG-100

使用環境の湿度変動に伴って、導電率は容易に変化してしまいます。厳しい選定基準に適合する「導電性能」をベッセル製の導電性ゴムマットは実現しています。お役に立つことができれば幸いです。

sakae-contact

 

株式会社サカエ

株式会社サカエ

伝動・油空圧機器から検査装置まで扱う技術商社。ロボット導入や画像検査装置導入により生産現場の自動化や省力化を実現させるご提案をします。

サカエに問い合わせる